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奈良で臨教サークルを作りましょう!


by yatagarasu471

奈良県教委「講師塾」批判②

奈良県教委「講師塾」開講が以下のように報道されました

 奈良県教育委員会は、県内の小学校などに勤務する常勤・非常勤の講師の指導力向上を図るため、県教委の指導主事らが実践的な演習教育などを行う「講師塾」を近く開講する。
 教職員課によると、7月までに全6回の講座を開く。具体的には、▽講師経験3年以下対象の「小学校スタンダードコース」▽ 同4年以上の「小学校アドバンスコース」▽教科別の「中学校・県立学校コース」-の3コースに分け、月2回のペースで指導主事らによるモデル授業の参観や模擬授業、生徒指導・学級経営に関する研究協議などを行う。
 県内には約1000人の講師がいるが、対象者を国公立・私立、常勤・非常勤を問わず公募したところ、予定定員の70人を大幅に上回る102人が応募。県は全員の受講を認め、102人を10班に分け、各班に指導主事3人ずつを配置して対応することにした。
 同課は「日々の教育活動ですぐ活用できる内容としたが、予想以上にニーズが高かった。来年度以降も続けたい」としている。(時事通信)

【第一回「講師塾」レポート】

(1) コース分けは、なぜか3つに

実際には、受付にて三つの班に分けられたようです。
①小学校スタンダード,②小学校アドバンス,③その他・・・。
事前に示された「経験3年以上と以下によるコース分け」は、
中高では、行われませんでした。

③のグループの先生は、これから校種の違う先生たちと、
授業の勉強をすることになるようです。

(2) 塾講師の指導主事は「なにぶん、手探りなので・・・」

いよいよ「塾」が始まると、塾講師の指導主事「なにぶん手探りなので・・・」
と、なんとも頼りないご様子・・・。
「とにかく疲れました・・・」というのが、多くの参加者の感想だったようです。

(3) 「入塾」選考は行われず

最初の募集では、定員70名で、希望者多数の場合は、選考を行うとされ
「選考」に使用するための「志望理由」まで書かせていたのですが、
全員の受講を認め、志望者103人(報道では102人)が全員参加となったようです。

これは、当ブログも含めて、「選考」に対する批判が強まったせいでしょうか?

土曜日は一週間の仕事の疲れが溜まっているでしょうし、
中学校の教師は、部活の大会なんかもあるので
今後は、参加が難しい日もでてくる方がいると思うのですが、
欠席が続くと、「不適格」とされるのでしょうか?

そして、いつ自分の教採勉強をすればよいというのでしょうか?

(4) ニーズが高い?受講料は「高い」が・・。

「塾」なのに県教委学校教育課の封筒に封印までされて書類が届けられたようです。
8000円の会費は、荒井知事宛の振込用紙で銀行振込指定でした。
コンビニでは振込不可です。勤務時間内に振り込めということなのでしょうか?

それに、そもそもの疑問として、受講料は必要なのでしょうか?
「講師」という非正規職員とはいえ、県(市町村)の職員であることにはかわりありません。
職員の研修は、自治体の義務なのではないですか?
また、会場は県立教育研究所ですし、講師は県指導主事です。
研修が有料で、しかもこんなに高額である必要があるのでしょうか?
8000円×103人=824000円もの経費がかかるとは思えません。

「ニーズが高い」と評価しているようですが、
多くの参加者希望者は、校長先生に受講を勧められてのことでした。
校長先生が、「参加した方がいい」と勧めてくれたのは
「採用試験に有利になるかもしれない」ということであって、
「塾」のニーズが高いという評価は、どうかと思います。

「来年度以降も続けたい」としておられますが、
このような「塾」に力を入れるよりも、
まず正式採用者を増やし、安定した身分を保障して、
現場で研修を積ませて、教師として育つ環境をつくってほしいです。
そして、「講師」の賃金や労働条件を改善し、
教員選考試験の改善にとりくんでほしいです。
by yatagarasu471 | 2010-04-29 13:54 | 意見・オピニオン